伊豫豆比古命(いよずひこのみこと)神社は愛媛県松山市にある神社で創建から2300年の歴史がある松山を代表する古社です。地元では「椿神社」「椿さん」のほうが有名かもしれません。椿神社というだけあって、境内は椿モチーフがいっぱいでとても華やかです。愛媛県の県名は愛比売命から名づけられており、都道府県名で神名を使用しているのは愛媛のみとなっています。
また「縁起開運」「商売繁盛」「必勝祈願」「合格祈願」など様々なご利益があり、パワースポットとしても有名です。
それでは伊豫豆比古命神社を見ていきましょう。
- 神社名:伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)
- ご祭神:伊豫豆比古命・伊豫豆比売命・伊予主命・愛比売命
- ご利益:縁起開運・商売繫盛
- 旧社格:県社(式内社・別表神社)
- 神紋:十六弁八重表菊
- 住所:愛媛県松山市居相2-2-1(Googleマップ)
- 営業時間:8:00~17:00(授与所)参拝自由
- 駐車場:無料駐車場あり
- アクセス:伊予鉄松山市駅から伊予鉄バス市坪・はなみずき線「椿神社前」バス停で下車
巨大神額がインパクトある楼門(随神門)
朱色の鳥居をくぐると巨大な神額が印象的な楼門(随神門)があり、両サイドには右大臣と左大臣の坐像が鎮座しています。
天井にはたくさんの椿の彫刻が飾られており、一つ一つデザインが違っていて、とても凝ったものばかりです。
奏者社から本殿に参拝するのは正式順序
奏者社(そうじゃしゃ)
- ご祭神:潮鳴栲綱翁神(しおなるたぐつなのおきなのかみ)
拝殿から一段下がったところにひっそりと奏者社と呼ばれる摂社があります。
本殿のご祭神である伊豫豆比古命と伊豫豆比売命が、この地(舟山)に舟を寄せた際に、奏者社のご祭神である潮鳴栲綱翁神が、厳頭(大きな岩)に纜(ともづな)を繋いでお迎えされたので、萬お取り次ぎの神として信仰されています。
この古事に基づいて、本殿を参拝する前にまずは奏者社を参拝し、ご祭神に取り次いでいただくのが習わしだそうです。
拝殿と授与所と一体型となっています。
社伝によると孝霊天皇の御代に鎮座したとされています。この神社は927年に編纂された延喜式神名帳に記載されている「伊豫豆比古命神社」(小社)に比定される式内社です。また一説によると、名神大社の「伊豫神社」に当たるともいわれています。その昔、神社周辺は海であったため、「津(海)の脇の神社」ということで、「つわき神社」と呼ばれていたそうで、それが転じて「つばき神社」と呼ばれるようになったそうです。
また神社の周辺に椿が自生していたことから、つばき神社と呼ばれるようになったともいわれています。
ちなみに椿は、松山市の市花です。
また道後温泉を象徴する花でもあります。
江戸時代には松山藩主・久松家の篤い崇敬を受けたといわれています。
- 伊豫豆比古命(いよずひこのみこと・男神)
- 伊豫豆比売命(いよずひめのみこと・女神)
- 伊予主命(いよぬしのみこと・男神)
- 愛比売命(えひめのみこと・女神)
ご祭神の伊豫豆比古命は伊豫の主宰神で、伊予豆比売命はその妻神です。
伊豫豆比古命と伊与主命については、同神とする説と、伊豫豆比古命を祖神・伊与主命をその後継者と考える説とがあります。
愛比売命は愛媛県の県名の由来となった女神です。全国で唯一、神名を都道府県名に採用されています。
90種類ある椿天井絵
拝殿の天井には、赤や白、ピンクのカラフルな椿が一面に描かれています。
その数90種類と言われおり、とても華やかです。
本殿裏の神額
本殿裏には扁額が掲げられていました。
拝殿には二重の回廊があります。平日は内側は閉鎖されています。
お守り・絵馬・御朱印(授与所)
回廊には冨久椿と呼ばれるお守りがたくさん掛けられています。
巫女さんのような笑顔のかわいい女の子がモチーフにされたお守りで、冨久(福)を招く縁起物として人気のようです。
椿神社の名前のごとく紅と白、2種類の椿の絵馬が掛けられていて、とても華やかです。(絵馬:初穂料500円)
御朱印は伊豫豆比古命神社・勝軍八幡神社・児守神社の3種類が頂けます。(初穂料500円)
穢れを祓う事ができる「祓岩」
勝軍八幡神社の奥にひっそりと「祓岩」(はらいいわ)があります。
祓岩では厄落とし、災い除けなど「厄玉」で厄払いができます。
厄玉は拝殿横の授与所にあります。(厄玉の初穂料:500円)
祓岩(厄祓之場)
その身に降りかかった気枯れ(けがれ)やわざわいを祓い清める場所です
祓いの作法
- 「祓岩」の前で一礼します。
- 「厄玉」の穴に息とともにケガレを移します。
- わざわいを清め給えと念じます。
- 「厄玉」を「祓岩」に投げつけ、悪しきものを砕き清めます。
- 終わりに祓岩に一礼します。
- 最後に勝軍八幡神社をお詣りください。
伊豫豆比古命神社の境内社(摂社・末社)
勝軍八幡神社(かちいくさはちまんじんじゃ)
- ご祭神:誉田別命・天照大御神
- ご利益:必勝祈願・合格祈願・学業成就
勝軍八幡神社は、蒙古襲来の際に伊予国最大の豪族である河野一族が戦勝を祈念し、宇佐八幡から勧請した神社で「将軍さん」として信仰をあつめています。
児守神社(こもりじんじゃ)
- ご祭神:天之水分命(あめのみくまりのみこと)・木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)
- ご利益:安産・子授かり
水を司る天之水分命と安産母乳の木花開耶姫命の二柱を祀り、子育て、子授りの神とされています。
初宮参りの後、夫婦で参拝し出産のお礼と子供の成長を祈ってよだれ掛けを奉納する習慣があるそうです。
御倉神社(みくらじんじゃ)
- ご祭神:宇迦之御霊神(うかのみたまのかみ)
- ご利益:五穀豊穣・商売繫盛・家運隆昌
天孫降臨の神話では、天孫邇邇芸尊が天上界より五穀(米・麦・粟・豆・稗)の籾殻を遣わされて農耕文化を興された古事のとおり、ご祭神である宇迦之御霊神は稲の精霊の神であり、又、居相地区の里神としても崇められています。
伊豫豆比古命神社のアクセス
- 神社名:伊豫豆比古命神社(いよずひこのみことじんじゃ)
- 住所:愛媛県松山市居相2-2-1(Googleマップ)
- 営業時間:8:30~17:00(授与所)参拝自由
- 駐車場:無料駐車場あり(200台)
- アクセス:JR松山駅から車で約10分
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