京都市左京区に鎮座します世界文化遺産に登録されている「下鴨神社」は正式名称を「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」といいます。
この下鴨神社の社の数が摂末社合わせて30社あり、摂社河合神社は単体の神社であってもおかしくないほど大きく楼門もあり、拝殿もあり、本殿もあります。
境内社含めて多種のご利益があり、またラグビー発祥の地とも言われ見どころ・ご利益が豊富な世界文化遺産となっております。
それでは下鴨神社を見ていきましょう。
- 神社名:賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)山城國一之宮
- ご祭神:玉依姫命・賀茂建角身命
- ご利益:厄除け・開運・安産・子育て・縁結び
- 旧社格:官幣大社(式内社)二十二社
- 女性の為の美麗神社「摂社河合神社」
- 二本の木が一本になった「御神木」
- 縁結びのパワースポット境内社「相生社」
- 自分の干支に祈祷してご利益を授かる「言社」
- 住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59(Googleマップ)
- 営業時間:6:30~17:00
- 駐車場:有料駐車場30分200円
- アクセス:京阪電車「出町柳駅」下車徒歩11分
境内全域が世界遺産の「下鴨神社」の歴史
創建は不明ですが、崇神天皇(すじんてんのう)7年に神社の玉垣の修造の記録があるのでこの頃に創建したと伝えられています。
上賀茂神社と共に奈良時代以前から朝廷の崇敬を受けました。
平安時代の中期以降、21年毎に御神体を除くすべての建物を新しくする式年遷宮を行っていましたが、本殿2棟が国宝に指定されたために、現在は一部を修復するのみとなっています。
賀茂別雷神社(上賀茂神社)と一緒に加茂氏の氏神を祀る神社であり、両社は賀茂神社と総称されます。
両社で催す祭りが賀茂祭(通称:葵祭)です。
ユネスコに「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されています。
厄除開運のご祭神を祀る社殿
ご祭神
- 東殿…玉依姫命(たまよりひめのみこと)
- 西殿…賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)
ご利益
- 厄除け
- 開運
- 安産・子育て
- 縁結び
スタート地点に鎮座する女性のパワースポット「河合神社」
下鴨神社西側から表参道に向かって進むと河合神社に入る鳥居があります。奥の鳥居を抜けると表参道に出ます。
河合神社は女性の為の神社で美麗のご利益があります。
本殿と同じ祭神を祀る境内社「三井社」
河合神社の神門の正面に三井社(別名:三塚社)が鎮座しています。
- 中社…賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)
- 東社…伊賀古夜日売命(いかこやひめのみこと)
- 西社…玉依姫売命(たまよりひめのみこと)
参道で目を引く鳥居&楼門
表参道をズーーーッと歩いていくと南口の鳥居があります。
表参道は長いですが、木々に囲まれて空気もよく境内全体がパワースポットです。
縁結びの授与所を進むと朱塗りの楼門があります。
現在の楼門は寛永5年(1628年)に再建され、重要文化財に指定されています。
えんむすびお守(授与所)
鳥居をくぐって50mほど進むとえんむすびのお守り授与所があります。
縁結びの絵馬やすべての模様が違う自分だけのお守りが購入できます。自分だけっていうのに惹かれますよね。
二本の木が一本になった「御神木」
この御神木は現在で4代目であり、相生社の縁結びの御神威によって二本の木が一本になったと言い伝えられています。
縁結びのパワースポット境内社「相生社」
縁結びの神様、相生社(あいおいのやしろ)のご祭神は神皇産霊神(かむむすびのかみ)です。
相生社(あいおいのやしろ)では願いが叶う参拝方法がありこれだけの為に参拝に来られる方も少なくありません。
重要文化財の「舞殿」
楼門をくぐると境内の真ん中に舞殿があります。
現在の舞殿は楼門と同じく寛永5年(1628年)に再建され、重要文化財に指定されています。
ライトアップ時期にいきましたので、所々球がセットされています。
開運厄除のご利益「比良木社」
開運厄除けの神、素戔嗚尊が祀られている比良木社です。
舞殿風な社となっています。
延喜式の大社「三井神社」(摂社)
本殿の西側に摂社の三井神社があります。
三井神社は延喜式内の大社で山城国風土記の「三身社(みいのやしろ)」とある社です。
- 東社・・・伊賀古夜日賣命(いかこやひめのみこと)
- 中社・・・建角身命(たけつぬみのみこと)
- 西社・・・玉依媛命(たまよりひめのみこと)
またこの境内の西側に末社が鎮座しています。
- 諏訪社(すわのやしろ)・・・主祭神は建御方神(たけみなかたのかみ)
- 小杜社(こもりのやしろ)・・・水分神(みくまりのかみ)
- 白髭社(しらひげのやしろ)・・・猿田彦神(さるたひこのかみ)
摂社が延喜式内の大社とはまさにモンスター世界遺産ですね。
愛宕社・稲荷社
西参道に鎮座しています愛宕社(おたぎのやしろ)と稲荷社(いなりしゃ)一つの社に見えますが2社が祀られています。
- 愛宕社・・・ご祭神は火産霊神(ほむすびのかみ)
- 稲荷社・・・ご祭神は宇迦之御魂大神(うかのみたまのかみ)
2社は元々別の場所に鎮座していましたが、文明の乱以降両社を相殿として現在の地に祀りました。
印納社
同じく西参道に鎮座しているのが、印納社(いんのうのやしろ)です。
ご祭神は印璽大神(おしでのおおかみ)と倉稲魂神(くらのいなたまのかみ)の2柱です。
お守り・絵馬・御朱印(授与所)
境内にあります授与所です。お守り・絵馬・おみくじ等ご購入できます。
お守り・絵馬とは別に祈祷・御朱印所があります。
川に足を浸し疫病封じ「御手洗川」
土用の丑の日にこの御手洗川に足を浸し疫病や病封じを祈願する「足つけ神事」などが執り行われる場所です。
重要文化財に指定されている「橋殿」
重要文化財に指定されています橋殿。御蔭祭(みかげまつり)の時に、ご神宝を奉安する御殿です。
井上社(御手洗社)
御手洗川が流れる橋を渡ると、井上社(別名御手洗社)が鎮座しています。
ご祭神は瀬織律姫命(せおりつひめのみこと)で土用の丑の日に例祭が行われます。
御手洗川は土用の丑が近づくとこんこんと湧き出るところから、京の七不思議の一つとされその様を形どったと言われる「みたらし団子」の発祥ともされています。
自分の干支に祈祷してご利益を授かる「言社」
大国主命(おおくにぬしのみこと)には7つの呼び名があり、下鴨神社では呼び名を干支の守り神として祀っています。
一言社・・・ご祭神は大国魂神(おおくにたまのかみ)でみ年・ひつじ歳生まれの守護社です。
一言社・・・ご祭神は顕国魂神(うつくしくにたまのかみ)でうま年生まれの守護社です。
二言社・・・ご祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)でうし年・い年生まれの守護社です。
二言社・・・ご祭神は大国主神(おおくにぬしのかみ)でね年生まれの守護社です。
三言社・・・ご祭神は八千矛神(やちほこのかみ)でさる年・たつ年生まれの守護社です。
三言社・・・ご祭神は大己貴神(おおなむちのかみ)でいぬ年・とら年生まれの守護社です。
三言社・・・ご祭神は志固男神(しこおのかみ)でとり年・う年生まれの守護社です。
ご祭神と契約の神様を祀る「幣殿」
東本殿に玉依媛命(たまよりひめのみこと)、西本殿に賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が祀られています。
またこの幣殿内には印璽社(いんじしゃ)が鎮座しており、契約の神様として大切な契約時に参拝される方がいらっしゃいます。
重要文化財に指定されている「神服殿」
重要文化財に指定されています神服殿(しんぷくでん)夏や冬の御神服を奉製する御殿であったためその名がつきました。
古代祭祀の神殿様式を伝える貴重な社殿です。
常設の「解除所」は他の神社では類を見ないプレミア所
境内にあります解除所(げじょのところ)で常設の解除場が設けられているのは他に類をみません。
玉依媛命の御名にちなんだ「媛小松」
古今和歌集で詠まれた和歌「ちはやぶる 鴨の社のひめこ松 よろずよふとも 色はかわらじ」。
この中の「ひめこ松」ひめは下鴨神社のご祭神、玉依媛命の御名にちなんで「媛」と記されるようになりました。
賀茂斎院御歴代斎王神霊社
表参道の西側から河合神社に向かって進むと、賀茂斎院御歴代斎王神霊社(かものさいいんのごれきだいのいつきのみやのみたまのおやしろ)が鎮座しています。
ご祭神は有智子内親王ほか三十五代斎王御神霊です。
ラグビー発祥の聖地「雑太社」
同じく西側に鎮座しています雑太社(さわたしゃ)のご祭神は神魂命(かんたまのみこと)と賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)の2柱です。
ご祭神の神魂命の魂(たま)は球(たま)に通ずるとして糺の森で初のラグビー練習が行われました。
そこからラグビーが始まり今日までの名勝負が繰り広げられたことから、その歴史を後世に伝えるため「第一蹴の地」の聖地として記念碑が建立されました。
下鴨神社のアクセス
- 神社名:賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
- 住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59(Googleマップ)
- 営業時間:6:30~17:00
- 駐車場:有料駐車場30分200円
- アクセス:京阪電車「出町柳駅」下車徒歩11分