日吉大社は格式があり由緒ある神社で、古事記にも記されているほど歴史ある神社です。平安京から見ると鬼門の方角に位置することから、方除け・厄除けのご利益で信仰を集める、滋賀県屈指のパワースポットです。境内には約3000本の紅葉があり、関西では紅葉の名所としても有名で、秋には多くの参拝客で賑わいます。また数々の重要文化財や国宝の本殿と美しい木々の景色を見ながら境内の中を歩くだけでも、十分にご利益があるような雰囲気です。そして日吉大社には「神猿」(まさる)という名で知られるお猿さんがいることでも有名です。猿は神の使いで、魔除けの象徴となっています。
それでは日吉大社を見ていきましょう。
- 神社名:日吉大社(ひよしたいしゃ)
- ご祭神:大己貴神・大山咋神
- ご利益:方除け・鬼門除け・家内安全・商売繫盛など
- 旧社格:官幣大社(式内社・別表神社)二十二社
- 住所:滋賀県大津市坂本5-1-1(Googleマップ)
- 営業時間:9:30~16:30
- 駐車場:無料駐車場あり(約50台)
- 入苑協賛料:大人300円・小人150円
- アクセス:JR湖西線「比叡山坂本駅」下車 徒歩20分
日吉大社の参拝マップ

日吉大社は、山の神様を祭る「東本宮エリア」、縁結びの神様の鎮まる「西本宮エリア」、日吉大社始まりの地「奥宮エリア」などからなります。
受付は2つあり、歩きの方は西受付から、車の方は東受付からになります。
※拝観料大人300円、小人150円です。
境内を回る時間の目安は30~60分ほどです。
官幣大社・日吉大社の鳥居、社号碑






日吉大社は滋賀県大津市坂本、比叡山の麓に鎮座する2100年もの歴史を誇る神社です。
全国に約3800社以上あるという日吉神社・日枝神社・山王神社の総本宮で方除け・厄除け・厄払いのご利益で知られています。
また、平安京の北東に位置することから、表鬼門を守る神社として崇敬されてきました。仏教大師・最澄が比叡山に延暦寺を開かれてからは天台宗の護法神ともされています。
日吉大社は「山王七社」とよばれる、2つの本宮(西本宮・東本宮)と5つの摂社(牛尾宮・三宮宮・樹下宮・宇佐宮・白山宮)から成っています。
ご利益は、方除け・厄除け・厄払い・縁結び・家内安全・夫婦和合・商売繁盛・子宝などとなり、山王七社は是非とも参拝しておきたいお社です。
重要文化財の大宮橋



西受付から境内に入ると、まず目に入るのが大宮橋です。
走井橋・二宮橋とともに「日吉三橋」と呼ばれ、重要文化財に数えられています。
両側に格座間を彫り抜いた高欄をつけるなど、日吉三橋の中でも最も手が込んでいるのが特徴です。
全国唯一の山王鳥居






大宮川のせせらぎを聞きながら参道を進むと山王鳥居が現れます。
山王鳥居は、明神鳥居の上部に三角形の破風(屋根)が乗った独特の形をしています。
仏教の胎臓界・金剛界と神道が一緒になった神仏習合を表しているとされています。手と手を合わせて合掌をしているような形から合掌鳥居ともいわれています。
日吉大社の神使い「神猿」






日吉大社の中には、お猿さんの装飾などが多数見られ、大切に扱われています。
これは、猿が古来より神様の使いで神猿(まさる)と呼ばれ、魔除けの象徴とされてきたことに由来しています。
まさるは「魔が去る」「何よりも勝る」に通じ、とても縁起のよいお猿さんです。「神猿」で「まさる」と読むのは、もともとは日吉大社に仕える猿を真の猿、まさると読んでいたものを「真」の字の代りに「神」の字を当てられたことから神猿で「まさる」と読むようになったとされています。
日吉大社の社務所前には「神猿舎」があり、2匹の愛らしい神猿さんがお迎えしていただけます。
西本宮前の霊石



西本宮に向かって進んで行くと祇園岩(ぎおんいわ)と呼ばれる祇園の神様が降り立つ霊石があります。
牛頭天王が宿るといわれる霊石で、石の窪みに溜まった水で目を洗うと良いといわれています。



更に進むと、こちらには大威徳石があります。
仏法を守護する大威徳明王が宿る霊石で西方の守護神といわれています。
隣の祇園岩と共に日吉大社の霊石の一つです。
大己貴神をお祀りする「西本宮」エリア
西本宮楼門






重要文化財である西本宮楼門は東本宮楼門と比べて規模が大きいのが特徴です。
楼門の軒下四隅には「棟持猿」(むなもちざる)といわれる木造の猿がいます。それぞれ違ったポーズの神猿が、お参りに訪れる人々を見守っています。
西本宮拝殿・本殿






西本宮本殿は1586年(大正14年)に再建され国宝に認定されています。
日吉造り(ひえづくり)という日吉大社にだけみられる特有の造りで、中央と横にひさしがせり出ていて、側面の屋根は短く独特の形で造られているのが特徴です。
また本殿の床下には、下殿(げでん)と呼ばれる部屋があり、仏像や仏画を飾って僧侶が仏事を行われていましたが、現在は特別祈祷が行われているそうです。
社殿をぐるりと囲うように溝が敷かれていて、水が流れています。
これは八王子山からの霊水で、神域と俗世を分かつ結界の役割を果たすものといわれています。この溝は神域全体に張り巡らされています。
ご祭神:大己貴神(おおなむちのかみ)
今から1350年ほど前、奈良の三輪山より勧請されたそうです。
お守り・置物・絵馬・御朱印(授与所)












御朱印は西本宮と東本宮の社務所で頂くことができます。
西本宮では東本宮の御朱印をはじめ、境内社など様々な御朱印を拝受できますが、東本宮では東本宮の御朱印のみしか拝受できませんので、ご注意ください。
日吉大社の御朱印は全16種類あり、山王七社と各社の権現名を記したものが中心となります。(初穂料300円)
書置きですが、黒い用紙に金の文字で書かれた日吉大社の御朱印もあります。(初穂料500円)
マサルさんの厄除け・必勝「神猿守」(初穂料800円)
猿の形をした置物に入った「神猿みくじ」(初穂料 茶:300円・金:500円)
神猿絵馬(初穂料500円)
宇佐宮



宇佐宮ご本殿は1598年(慶長3年)に建立され重要文化財に認定されています。
日吉大社の中で、西本宮・東本宮・宇佐宮の3社が日吉造となっています。
ご祭神:田心姫神(たごりひめのかみ)
白山宮



白山宮のご本殿は1598年(慶長3年)に建立されました。(三間社流造)
ご祭神:菊理姫神(くくりひめのかみ)
ご利益:仲裁の神・夫婦和合・縁結び
858年(天安2年)この地に降臨されたと伝えられています。
福井・石川・富山・岐阜にまたがる霊峰白山の神様です。
日本書紀の神話には、イザナギ・イザナミの夫婦神の仲を取り持ったと記されており、仲裁・夫婦和合のご利益があります。
西本宮エリア内の境内社(摂社・末社)



西本宮を出るとすぐにあるのが、大宮竈殿社(おおみやかまどのしゃ)です。
ご祭神:奥津彦神(おきつひこのかみ)・奥津姫神(おきつひめのかみ)
西本宮の御祭神、大己貴神の食事・調理を司る神です。
大宮竈殿社の裏手には、使い終えた庖丁を納める庖丁塚があります。



宇佐若宮(うさわかみや)
ご祭神:下照姫神(したてるひめのかみ)
ご利益:美容・縁結び



大山咋神をお祀りする「東本宮」エリア
東本宮楼門



東本宮拝殿・本殿









こちらは東本宮本殿で、1595年(文禄4年)に西本宮本殿に続いて再建され、西本宮本殿と同じ「日吉造り」で国宝に認定されています。
西本宮本殿とほぼ同様の作りですが、東本宮本殿の方が背面の三間の床が一段高くなっており、朱色の欄干と飾り金具が輝いているのが印象的です。
ご祭神:大山咋神(おおやまくいのかみ)
山の地主神です。
咋(くひ)が杭(くい)に似ているところから、
一歩一歩杭を打ち込むように地に足をつけて生きようとする人に力をくれる神様です。仕事運や出世運の神様としても有名です。
樹下宮(じゅげぐう)



楼門を入ったらすぐに見えるのが樹下宮です。
ご祭神:鴨玉依姫命(かもたまよりひめのかみ)
安産・子育て・健康長寿のご利益があるとされています。
東本宮エリア内の境内社(摂社・末社)






東本宮の参道脇に鎮座する「猿の霊石」






東本宮参道の脇には「猿の霊石」と呼ばれる霊石があります。
正面から見ると、まるで山王神使・神猿(まさる)さんが、しゃがんでいる姿に見えるといわれており、来る者に神縁を結び、去る者を見守るといわれています。



その他境内社(摂社・末社)



子安子立社(こやすこたちしゃ)
ご祭神:イザナギノミコト・イザナミノミコト
ご利益:安産・子育て・子孫繫栄
元々は別のお社でしたが、現在は夫婦仲良く合わせて祀られているそうです。
総社(そうじゃ)
ご祭神:山王二十一社の神々
境内の中でも重要な山王上七社・中七社・下七社の神々を合わせ祀るれています。



劔宮社(つるのみやしゃ)
ご祭神:瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
ご利益:金運上昇・武運長久
葦原中国(あしはらのなかつくに)を治めるために、高天原(たかまがはら、たかあまはら)より降り立たれた神様です。
天照大神の孫神、神武天皇の曽祖父伸にあたります。
858年(天安2年)の創建と伝えられており、石川県白山市鶴来鎮座「金劔宮」(きんけんぐう)のご分霊です。
小白山社(こしらやましゃ)
ご祭神:大己貴神(おおなむちのかみ)
ご利益:医薬・厄除け・縁結び
858年(天安2年)に北陸の霊峰白山より、山王七社の白山宮に併せて勧請されました。
八坂社
ご祭神:素佐之男尊(すさのおのみこと)
ご利益:疫病退散・縁結び
京都の祇園祭で有名な八坂神社の神様です。
泣き嘆いたりイタズラをしたりする、とても人間味のある神様です。
ヤマタノオロチを退治し櫛稲田姫命(くしいなだひめのみこと)を助け、妻にしました。
北野社
ご祭神:菅原道真公
ご利益:受験合格・試験合格・諸芸上達
学問の神として有名な菅原道真公がお祀りされています。
菅原道真公は生前、詩歌や武芸にも秀でていたといわれています。



この階段の先、「八王子山」山頂付近に、日吉大社のはじまりとされている「金大巌」(こがねのおおいわ)という神様の宿る磐座があります。
そして、その両脇には三宮宮(さんのみやぐう)と牛尾宮(うしおぐう)があります。
ここから金大巌までは、片道約1キロ、往復で1時間ぐらいの登山道です。
山頂まで行くのが厳しい方には、階段の両脇に三宮宮・牛尾宮それぞれへ遥拝できる遥拝所がございます。
三宮宮
ご祭神:鴨玉依姫神荒魂(かもたまよりひめのかみのあらたま)
樹下宮・鴨玉依姫神の和魂(にぎみたま)に対する・荒魂(あらみたま)が祀られています。
ご利益:安産・子育て・健康長寿
牛尾宮
ご祭神:大山咋神荒魂(おおやまくいのかみのあらたま)
東本宮・大山咋神の荒魂を祀られています。
ご利益:山林守護・治水、土木・家内安全






日吉大社のアクセス



- 神社名:日吉大社(ひよしたいしゃ)
- 住所:滋賀県大津市坂本5-1-1
- 営業時間:9:30~16:30
- 駐車場:無料駐車場あり(約50台)
- 入苑協賛料:大人300円・小人150円
- アクセス:JR湖西線「比叡山坂本駅」下車 徒歩20分




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竹生島神社


