目次
神社用語
神社参拝の際によく耳にする用語の数々。初めて訪れる方や、より深く神社の文化を理解したい方のために、主要な神社用語をわかりやすく解説する「神社用語辞典」をご用意しました。この辞典を活用して、参拝時の体験を一層豊かにし、神社の歴史や伝統に触れる楽しさを感じてください。
- 相殿 (あいどの):
主祭神に加えて、二柱以上の神を合祀または配祀した社殿を指します。このような社殿に祀られる神々のことも「相殿」と呼びます。 - 葦原中国 (あしはらのなかつくに):
日本の国土を意味します。国土全体を指す際に用いられる表現です。 - 天津神 (あまつかみ):
高天原におられる神々、または高天の原よりこの国に降臨された神々を指します。国津神に対する称号として使われます。 - 荒垣 (あらがき):
「荒垣」とも書きます。二重または三重に設けられる際、内側を瑞垣、外側を玉垣または荒垣と呼びます。 - 一宮 (いちのみや):
平安時代から中世にかけて行われた社格の一種です。各地の由緒ある神社や信仰の厚い神社が力を持つことで生じた階級的な順序で、その首位に位置する神社を「一宮」と呼び、以下二宮、三宮、四宮と続けて順位が付けられました。 - 慰霊祭 (いれいさい):
亡くなった方々の霊を慰め、生前の業績を顕彰し、追慕することを目的とした祭りです。 - 磐座 (いわくら):
磐境(いわさか)とも同じ意味で、神を祀るために磐石で築いた神聖な場所を指します。 - 氏神 (うじがみ):
氏子が住む地域を守る神社です。かつては同じ氏族が祀る神を氏神と呼びましたが、後には地域の守護神としての意味を持つようになりました。この氏神に守られる地域の住民全体を氏子と言います。 - 氏子 (うじこ):
特定の地域に住み、その土地の神社に宗教的な帰属関係を持つ人々を指します。 - 内削ぎ (うちそぎ):
千木の先端が水平に切られた形状です。伊勢神宮の内宮の千木がこの形状をしています。 - 産土神 (うぶすながみ):
生まれた土地を守護する神であり、その土地に生まれた人を「産子(うぶこ)」と言います。氏族を通じて結びつく神社と人の関係が氏神と氏子であり、土地を通じて結びつくのが産土神です。 - 延喜式 (えんぎしき):
平安初期の国家法制書で、全50巻から成ります。巻8には現在神社で奏上されている祝詞の原型が、巻9および10には官社名を記載した名簿「神名帳」が掲載されています。 - 大祓 (おおはらい):
「おおはらえ」とも言い、古来から宮中で6月と12月の晦日に行われた、万民の罪穢を祓い除く儀式です。今日でも宮中を始め、全国各地の神社で行われており、人形に罪穢を託したり、茅輪をくぐって罪穢を祓う行事も含まれます。 - 奥宮 (おくみや):
「奥社」や「奥院」とも呼ばれ、主社から奥の位置にある神社を指します。 - 御旅所 (おたびしょ):
祭の神幸の際に、出御した神輿を一定期間安置する場所を指します。
- 神楽 (かぐら):
「神座(かむくら)」を語源とし、神前で奉納する舞楽を指します。神を敬うための儀式として行われます。 - 神楽殿 (かぐらでん):
神楽を奉納し、祈願を行うための建物を指します。 - 賢所 (かしこどころ):
「けんしょ」とも読み、宮中三殿の一つであり、天照大御神の御霊代として神鏡を祀っている場所です。 - 拍手 (かしわで):
神を拝む際に手を打ち鳴らすことです。古来より最高の敬礼作法とされ、神宮では8回、出雲大社では4回打ち鳴らしますが、一般の神社では2礼2拍手1礼が基本となっています。 - 堅魚木 (かつおぎ):
「勝男木」、「葛緒木」とも書かれ、本殿などの屋根の上に千木と共に用いられる短い水平材です。元々は棟の補強材として使われていましたが、後に神社の尊厳を示す象徴として用いられるようになりました。 - 官祭招魂社 (かんさいしょうこんしゃ):
官費をもって祭祀や修繕を行った招魂社(護国神社)を指します。 - 勧請神 (かんじょうしん):
本来の神社の祭神の分霊を迎えて、新たに設けた社殿に祀られた神を指します。 - 神嘗祭 (かんなめさい):
伊勢神宮で毎年10月15日から17日に行われる重要な儀式で、その年の新穀を内宮、外宮にお供えする祭典です。 - 神主 (かんぬし):
神職の一般的な呼び名です。 - 官幣社 (かんぺいしゃ):
神祇官から祈年祭、月次祭(6月、12月)、新嘗祭に幣帛を奉られた神社を指します。明治以降は皇室から神饌幣帛料が供進されました。 - 紀元祭 (きげんさい):
神武天皇が建国したことを仰ぎ、日本民族の自覚を深め、愛国心を新たにし、皇室の繁栄と国家の安泰を祈る祭りです。 - 宮中三殿 (きゅうちゅうさんでん):
宮中にある賢所、皇霊殿、神殿の総称です。 - 宮司 (ぐうじ):
神社を代表し、事務を総理する祭祀の責任者を指します。代表役員としても宮司が充てられます。 - 国津神 (くにつかみ):
天津神に対して、この国土に古くから住み、その土地を守護する神々およびその子孫を指します。 - 国造 (くにのみやつこ):
古代の国郡統治のための地方官で、世襲制であった。大和朝廷に属した地方豪族の首長が任命され、行政権と祭祀権を持っていました。 - 境内社 (けいだいしゃ):
神社の境内に本社とは別に祀られている社を指します。本社の境内外にある飛地境内神社も含まれます。 - 元始祭 (げんしさい):
宮中三殿で正月3日に行われる祭典で、天皇自らが天皇位の元始を寿ぐものです。神社でも行われます。 - 合祀 (ごうし):
一神社の祭神を他の神社に合わせて祀ることを指します。また、その祭祀を合祀祭と言います。 - 郷社 (ごうしゃ):
戦前の神社社格の一つで、府県社の下、村社の上に位置します。 - 国幣社 (こくへいしゃ):
各地の国司から幣帛を奉られる神社を指します。明治時代には国庫から幣帛が奉奠されるようになりました。 - 国家神道 (こっかしんとう):
終戦後、占領軍によって広まった新語で、国家の支援や管理下で行われる神道を指します。神道指令では「日本政府の法令に基づき、宗派神道や教派神道と区別された一派」と定義されています。 - 言霊 (ことだま):
言葉に宿る精霊やその威力を指します。日本では、神々や貴人の発する言葉が聖詞・賀詞として保たれ、その威力を発揮していました。これらの聖なる言葉は祝詞(のりと)、寿詞(よごと)、呪言(とこひ)、唱言(となえごと)、語事(かたりごと)などと呼ばれます。 - 権現神 (ごんげんしん):
仏がその姿を隠し、仮に日本に現れた神を指します。奈良時代から菩薩の称号を日本の神々に適用することが行われ、平安末期以降には権現の称号が盛んに使われましたが、明治以降は禁じられました。 - 権禰宜 (ごんねぎ):
宮司や禰宜の命を受けて社務に従事する神職を指します。権禰宜以上を神職と呼びます。
- 祭神 (さいじん):
神社に祀られている神のことです。神社の主要な神を「主祭神」と呼びます。また、相殿として他の神も一緒に祀る場合があります。 - 歳旦祭 (さいたんさい):
新年を祝う祭りで、祝詞を奏して皇室の繁栄と国家の発展を祈願する行事です。 - 山岳信仰 (さんがくしんこう):
山を神体と見なしたり、山に祖先の霊が住むと考え、霊山として崇拝する信仰です。 - 三種神器 (さんしゅのしんき):
皇孫瓊瓊杵尊が天照大御神と高御産霊神から与えられた三つの神宝で、八坂瓊曲玉(やさかにのまがたま)、八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)〔または草薙剣(くさなぎのつるぎ)〕を指します。 - 式外社 (しきげしゃ):
延喜式に記載されていない神社を指し、平安時代には全国に約3万社あり、そのうち2861社が式内社として記載されました。 - 式内社 (しきないしゃ):
延喜式に記載された神社で、当時の官社を意味し、3132座(2861所)が該当します。 - 式年祭 (しきねんさい):
特定の年数ごとに行われる定められた祭祀です。 - 式年遷宮 (しきねんせんぐう):
一定の期間ごとに社殿を建て替え、旧殿の神儀を新殿に移す儀式です。 - 地鎮祭 (じちんさい):
土木や建築を行う際に、その土地の神に工事の安全と建物の無事を祈る儀式で、「地祭」とも呼ばれます。 - 注連縄 (しめなわ):
神聖な場所と不浄な外界を区別するための縄で、神前や神事の場に張り巡らされます。 - 社格 (しゃかく):
神社の等級や格式を指し、上代には天社、国社があり、律令時代には祈年祭に奉幣があることを基準に官幣大・小に分けられました。平安中期以降には一宮、二宮の制、総社の制、二十二社の制などがありました。明治以降終戦までには官幣大・中・小社、国幣大・中・小社、別格官幣社、府県社、郷社、村社、無格社に分けられましたが、終戦後に廃止されました。 - 社号 (しゃごう):
神社の称号で、神宮、○○宮、○○大社、○○神社、○○社、○○大神宮の7種があります。 - 社務所 (しゃむしょ):
神社の事務を取り扱う場所です。 - 社領 (しゃりょう):
神社の所有地で、時代によって変遷がありますが、神社はその領地を維持、管理し、租税を徴収し、司法、行政権を有していました。 - 宗教団体 (しゅうきょうだんたい):
広く宗教的な組織体を指し、宗教法人法に規定される宗教団体だけを意味するわけではありません。 - 宗教法人 (しゅうきょうほうじん):
宗教法人法によって法人格が認められた神道教派、仏教教派、キリスト教などの宗教団体です。 - 主祭神 (しゅさいじん):
神社の中心として祀られる神を指します。 - 修祓 (しゅばつ):
祭典の前に行う祓いの儀式です。 - 神苑 (しんえん):
神社の宗教的な関係がある本殿や摂末社、社務所、お旅所などがある地域と、その周囲の苑地や林地の一帯を指します。 - 神階 (しんかい):
神に奉られる位で、位階、勲位、品位の三種があります。神には正六位以上の十五階のみが授与されました。 - 神官 (しんかん):
明治4年の太政官布告により、社格ある神社に奉仕する官吏としての職員を指しましたが、明治20年に伊勢神宮以外の官国幣社以下の神社では「神官」の称号を廃し、「神職」を使用することとなりました。昭和21年には伊勢神宮でも「神官」は廃止されました。 - 神宮 (じんぐう):
伊勢神宮の正式名称です。明治神宮や熱田神宮などと区別するために「伊勢神宮」とも呼ばれます。 - 神宮寺 (じんぐうじ):
神社に付属する寺院で、神仏習合の現れです。神宮院、宮寺、神願寺、神護寺、神供寺などとも呼ばれます。明治時代に神仏分離により、神社から分離または廃絶されました。 - 神庫 (しんこ):
御祭神が使用する御神宝類を保管する倉庫です。 - 神号 (しんごう):
神の名前に付ける尊称で、古代では「尊(みこと)」、「命(みこと)」が用いられました。神仏習合時代には「明神(みょうじん)」、「大菩薩」、「権現」などの称号が使われました。 - 神使 (しんし):
神の使いとされる鳥獣や虫魚を指します。例えば、春日・鹿島・厳島の鹿、日吉・春日の猿、熊野・住吉の烏などです。 - 神社神道 (じんじゃしんとう):
氏神や産土神をはじめ、天皇、皇族、偉人、義士烈士、戦没者などを神として祀る施設を中心とした信仰組織です。 - 神社本庁 (じんじゃほんちょう):
昭和22年に設立された宗教法人で、全国約8万社を包括する宗教団体です。東京都渋谷区代々木に本庁があり、全国の都道府県に地方機関として神社庁があります。 - 神職 (しんしょく):
神社の職員で、宮司、権宮司、禰宜、権禰宜相当以上の者を指します。 - 神饌 (しんせん):
「みけ」とも言い、神に供える飲食物の総称です。「御饌」または「御食」とも書かれます。 - 神饌所 (しんせんしょ):
神饌を調理し保管する場所です。 - 神饌田 (しんせんでん):
神田、宮田、御供田とも呼ばれ、神に供える稲を作る田を指します。 - 神体 (しんたい):
本来は神の本体そのものを指しますが、今日では礼拝の対象となる神霊が宿るものを意味します。 - 神体山 (しんたいざん):
山そのものを神体として信仰の対象とするものです。 - 神託 (しんたく):
神からのお告げで、託宣(たくせん)とも言います。神が人や物に憑依し、または夢に託して神意を知らせることを指します。その状態を「神懸かり」と言います。 - 神勅 (しんちょく):
神から下された言葉で、特に天照大御神が天孫降臨の際に瓊瓊杵尊に下した三大神勅(天壌無窮の神勅、宝鏡奉斎の神勅、斎庭の稲穂の神勅)は歴代天皇が受け継ぐ重要なものです。 - 神殿 (しんでん):
宮中三殿の一つで、皇居内にある神皇産霊神、高皇産霊神、玉留魂神、生魂、足魂、大宮売神、御食津神、事代主神、天神地祇を祀る場所です。神社の本殿を指す場合もあります。 - 神徳 (しんとく):
神の功徳や威徳を指し、その神の行いによって霊験があることです。 - 神符 (しんぷ):
神社から氏子や崇敬者に授与される信仰の対象物としてのお札です。 - 神仏習合 (しんぶつしゅうごう):
神道と仏教の交渉や関係を示す語で、神と仏は一体であるという思想です。仏を根本とする本地垂迹説と、神を根本とする反本地垂迹説があります。 - 神仏分離 (しんぶつぶんり):
明治元年に神仏習合を禁止し、両者を分離するための行政方策です。 - 神木 (しんぼく):
神聖な樹木で、神社の境内全体の樹木を指す場合と、特定の樹木を指す場合があります。樹木に神霊が宿るという信仰に基づいています。 - 神馬 (しんめ):
神に捧げるための馬で、神社に奉納された馬を指します。 - 神紋 (しんもん):
神社の紋章で、装飾用などに用いられます。 - 神輿庫 (しんよこ):
神輿を保管する場所です。 - 随神門 (ずいしんもん):
随身とも書かれ、神域に邪悪なものが入り込むのを防ぐ神を祀る門です。 - 崇敬者 (すうけいしゃ):
氏子区域に住む氏子とは異なり、居住区域に関係なく、信仰によって神社を継続的に崇敬する人を指します。 - 摂社 (せっしゃ):
旧官国幣社において、本社と縁故の深い神を祀った小規模な神社です。明治維新後は、本社祭神の后神や御子神、本社の旧跡に祀る神社、本社祭神の荒魂、本社の地主神を祀る神社など、特別な由緒がある神社を指します。 - 総社 (そうじゃ):
平安時代に国司の巡拝の制が衰えた際、国庁近くに管内の神社の祭神を合祀し、参拝の便宜を図るために設けられた神社です。 - 総代 (そうだい):
神社の運営において役員を助け、宮司に協力する神社機関の一員です。氏子や崇敬者の世話、祭典の執行にあたり、宮司に協力しますが、法律的な権利や権限はありません。 - 外削ぎ (そとそぎ):
千木の先端が垂直に切られた形状で、伊勢神宮の外宮がこの形をしています。 - 祖霊社 (それいしゃ):
先祖の霊を祀る社で、明治時代には氏神の境内に氏子の先祖の霊を祀る祖霊社が設けられました。 - 村社 (そんしゃ):
戦前の神社社格の一つで、郷社の下に位置します。
- 大祭 (たいさい):
神社祭祀の一種で、大祭式を用いて行う祭りのことです。例祭、祈年祭、新嘗祭、式年祭、鎮座祭、遷座祭、合祀祭、分祀祭などが該当します。 - 大嘗祭 (だいじょうさい):
天皇が即位後初めて行う新嘗の祭りで、新穀を天照大御神や天神地祇に供え、自らも食される祭りです。これは天皇の一生に一度の重要な祭祀で、践祚大嘗祭とも呼ばれます。 - 高天原 (たかまがはら):
天照大御神が支配する天上界で、神々が住む場所です。地上界の「葦原中国」、地下界の「根の国」に対する言葉です。 - 山車 (だし):
祭りの時に飾り付けて引いたり担いだりする台車のことです。「だんじり」とも呼ばれます。元々は御幣や花、榊、竹の籠など神が宿るものを指しました。 - 玉垣 (たまがき):
神社や皇居の周りに巡らされた木造や石造りの垣根です。 - 玉串 (たまぐし):
榊の枝に紙垂をつけて、神前に捧げるために使用するものです。 - 千木 (ちぎ):
本殿の屋根などで交叉する木材で、破風が延びて交差するものと、棟上に置かれた置き千木があります。元々は構造的なものでしたが、後に神社の象徴として用いられるようになりました。内削ぎと外削ぎがあります。 - 中祭 (ちゅうさい):
神社祭祀の一種で、中祭式を用いて行う祭りのことです。歳旦祭、元始祭、紀元祭、昭和祭、神嘗奉祝祭、明治祭、天長祭などが含まれます。 - 勅祭社 (ちょくさいしゃ):
天皇の使いである勅使が参向して祭りが執り行われる神社です。賀茂御祖神社、石清水八幡宮、春日大社などの16社があります。 - 勅使 (ちょくし):
天皇の命を伝える使者です。 - 鎮座地 (ちんざち):
神社の住所のことで、主たる事務所の所在地を指します。境内に社務所がある場合は、社務所の所在地、ない場合は本殿の所在地となります。 - 鎮守 (ちんじゅ):
国や都、王城、村落など特定の地域を守護する神です。 - 月次祭 (つきなみさい):
陰暦6月と12月の11日に行われた祭りで、中臣氏が祝詞を奏上し、忌部氏が伊勢神宮などの主な神々に幣帛を分けて、国家の安泰と天皇の繁栄を祈りました。毎月行われることを意味しますが、年2回にまとめて行われました。神社では毎月行われています。 - 天孫降臨 (てんそんこうりん):
天照大御神の孫、瓊瓊杵尊が高天原から日本に降り立った伝説を指します。 - 常世の国 (とこよのくに):
古代の人々が海の彼方にあると信じた、祖先の霊や神々が住む理想郷です。 - 祈年祭 (としごいのまつり):
「きねんさい」とも呼ばれ、奈良・平安時代には毎年陰暦2月4日に、神祇官や国司が五穀豊穣を祈り、全国の神社に幣帛を奉る祭りです。現在も伊勢神宮をはじめ全国の神社で2月17日を中心に大祭として行われています。 - 鳥居 (とりい):
神域を示す門で、神社の入り口や境内に建てられる特殊建築です。独立して建てられることも多いですが、発展の経緯から見て、垣や塀の間に設けられた門柱が様式化されたものと考えられます。
- 直会 (なおらい):
お祭りで供えたものを下げて食べる行事です。一般的には祭りの後に行われる飲食を意味しますが、もともとは神様からのお下がりをいただいてその恩恵を受ける行事です。 - 新嘗祭 (にいなめさい):
「しんじょうさい」とも呼ばれ、その年の収穫物を神に供えて感謝する祭りです。 - 二十二社 (にじゅうにしゃ):
平安時代中期以降、朝廷から特に崇敬されていた国内の代表的な22の神社を指します。これらは特別な社格として扱われていましたが、明治維新後に廃止され、伊勢神宮を除き、他の神社は官幣大社や中社に分類されました。 - 禰宜 (ねぎ):
宮司の指示を受けて社務を行う神職で、宮司を補佐する役割を持ちます。 - 祝詞殿 (のりとでん):
祝詞を奏上するための建物を指します。
- 拝殿 (はいでん):
参拝者が拝礼を行う場所であり、神職が祭典を執り行う建物です。 - 初午 (はつうま):
2月の最初の午の日を指し、稲荷神社ではこの日に初午祭や稲荷講が行われます。稲荷神が初午の日に降臨したという伝説に基づいています。 - 初宮詣 (はつみやもうで):
誕生後初めて氏神に参拝する行事で、男児は32日目、女児は33日目、または男児が31日目、女児が32日目など、地域によって異なることがあります。子供の成長と幸せを祈り、新しい氏子として迎え入れるための儀式です。 - 人形 (ひとがた):
人の形に模した木や竹、紙などで作られたもので、神霊の依代として使用されます。身体から穢れや厄災を移し、川や海に流すなどの信仰行事に用いられます。 - 神籬 (ひもろぎ):
古代において、神祭の際に清浄な地を選び、その周囲に常緑樹を植えて神座としたものです。現在では、榊に麻と紙垂を取り付けて神の降臨時の依代として使われます。 - 府県社 (ふけんしゃ):
戦前の神社社格の一つで、府社や県社を指します。官社に次ぎ、郷社の一つ上に位置し、諸社の中で最上級の神社です。 - 風土記 (ふどき):
和銅6年(713年)に諸国に命じて編纂された地誌で、地名の由来や産物、古伝承などを記録し、朝廷に提出されました。出雲の国風土記はほぼ完本として伝わっています。 - 分祀祭 (ぶんしさい):
祭神の御霊を分けて他の場所に祀るための祭りです。 - 分社 (ぶんしゃ):
本社とは別に新たに設立され、祭神の分霊を祀った神社を指します。 - 分霊 (ぶんれい):
「わけみたま」とも呼ばれ、ある神社の祭神の霊を分けて他の神社に祀ることです。 - 幣殿 (へいでん):
幣帛を奉献するための建物です。 - 幣帛 (へいはく):
「みてぐら」とも呼ばれ、神に捧げる供え物です。神饌とは異なり、木綿、麻、布、玉などが用いられ、献幣使が奉幣として行います。 - 別宮 (べつぐう):
本社と本末関係にある神社の称号です。 - 別表神社 (べっぴょうじんじゃ):
神社本庁において、その由緒や活動、財政面で顕著な神社が申請により指定される神社です。 - 奉幣 (ほうべい):
幣帛を神に捧げる行為です。 - 本殿 (ほんでん):
神霊が鎮まっている建物です。
- 舞殿 (まいでん):
神の御意を慰めるために舞や神楽を奉納するための建物です。 - 末社 (まっしゃ):
本社に対する枝社で、摂社とともに構成される社格の一つです。摂社以外の本社に属する小社を指します。明治以降、神宮や官国幣社では摂社・末社と呼ばれますが、府県社以下では境内神社や境外神社と呼ばれます。 - 御厨 (みくりや):
神饌を調進するための屋舎で、古代・中世には皇室の供御や神社の神饌を献納した領地を指しました。古代末には荘園の一種となり、神領として扱われました。 - 巫女(みこ):
神社に仕える女性で、古くは神社に属する女神官や、神社を離れて村落に定住または漂泊する呪術的な祈祷師を指しました。 - 名神 (みょうじん):
「明神」とも書かれ、神社の中でも特に霊験の著しい神を指します。後世になると名神の称号は使われなくなり、明神または大明神が用いられるようになりました。 - 無格社 (むかくしゃ):
社格制度において村社に至らなかった社格のない神社を指します。 - 物忌み (ものいみ):
神事などに関連する者が、特定の期間に精進潔斎することを指します。
- 由緒 (ゆいしょ):
神社の創建の経緯やその歴史的背景を指します。 - 依代 (よりしろ):
神霊が降りて宿るためのものを指します。
- 霊験 (れいげん):
神霊の神秘的な働きや効験を意味します。 - 例祭 (れいさい):
祭神の由来や神社の縁故に基づいて毎年行われる恒例の大祭で、その神社にとって最も重要な祭祀です。