伊勢神宮(いせじんぐう)は三重県伊勢市に鎮座し、日本には約8万社以上の神社がある中で、最もトップに位置する神社と言われています。
伊勢神宮には内宮と外宮がありますが、その存在はご存知の方も多いでしょう。
家族旅行で訪れる際や、とりあえず神社にお参りしようとする際、多くの人々は伊勢神宮の内宮だけでお参りを済ませてしまいます。
しかし、内宮や外宮のどちらかだけをお参りするのは、一般的にはあまり良いとされません。
実際、伊勢神宮を完全に参拝しようとすると内宮と外宮のほかにも内宮の別宮や外宮の別宮などが境外にあり、合計125社もあります。そのため、全てを回るには1日では厳しいでしょうが、内宮と外宮だけであれば半日あれば可能です。
ですから、伊勢神宮にお参りされる際は外宮→内宮の順で最高峰の伊勢神宮のご利益を十分に授かれるスケジュールを組むことをお勧めします。
また、伊勢神宮を参拝する際には、実は多くの参拝ルールがありますが、その中でも一番重要なルールが正宮でお賽銭をしてはいけないということです。なぜなら、〇〇を汚してはいけないからです。
これを見れば神宮で失礼のない参拝が可能です。
それでは参拝ルールと内宮の境内を見ていきましょう。
【三重・伊勢神宮外宮】三ツ石・亀石・古殿地など見どころ満載の外宮
参拝前に確認しよう!内宮の正しい参拝ルール
まず参拝前に神宮のルールを確認しましょう。
- 前途でも申し上げたようにまずは外宮⇒内宮の順でお参りする事が基本の参拝順序です
- 内宮の鳥居をくぐると神域に入りますので、鳥居では必ず一礼しましょう
- 内宮は右側通行で参道も右側を歩きます(外宮は左側通行)
- 五十鈴川の御手洗場で手水舎のように清めます
- 正宮前の階段からは撮影禁止
- 正宮ではお賽銭を決して入れない
- 正宮では感謝の気持ちだけを述べ、お願い事は「荒祭宮」で!
三種の神器の一つ「八咫鏡」と神宮の歴史
天照大御神の孫である『瓊瓊杵尊』(ににぎのみこと)が高天原(たかまがはら)から地上に降り立った「天孫降臨」の際に瓊瓊杵尊に宝鏡「八咫鏡」(やたのかがみ)を授けました。
この鏡は『天照大御神』をお祀りするご神体となっており、代々宮中で天皇自身がお祀りしていましたが、『崇神天皇』(すじんてんのう)の御代に自身の側にお祀りすることを恐れを抱き大和の笠縫邑(かさぬいのむら)に神籬(ひもろぎ)を建てて天皇の代わりに『豊鍬入姫命』(とよすきいりびめのみこと)が皇大御神をお祀りすることになりました。
しかし垂仁天皇(すいにんてんのう)の御代になると豊鍬入姫命と代わり『倭姫命』(やまとひめのみこと)が新たに皇大御神をお祀りするにふさわしい場所を求めることになり、大和の国をはじめ伊賀・美濃諸国を巡り、伊勢国の渡会の地・宇治五十鈴の川上にいたられ、皇大御神のお教えのままに「祠」を建ててお祀りすることになりました。
これが神宮のはじまりで約2000年前の事です。
現在のように大規模になったのは『天武天皇』(てんむてんのう)から『持統天皇』(じとうてんのう)の御代にかけての事と言われています。
この時代に20年の1度の大祭神宮式年遷宮がはじまりました。
日常の世界から神域の世界を結ぶ架け橋
伊勢神宮の鳥居をくぐると五十鈴川にかかる宇治橋が現れます。宇治橋は全長101.8m・幅8.4mで『日常の世界から神聖な世界を結ぶ架け橋』と言われています。
橋を渡り向こう岸の鳥居に着くまでに、身も心も正して清い気持ちで境内に入りましょう。
※冬至を挟む前後2ヶ月はこの位置から神様が現れるのではないだろうかというほどの美しい朝日を見ることができます。(内宮のご祭神の天照大御神は太陽神とも言われています)
冬至の全後2ヶ月・日の出から約30分後の約10分間だけ見ることができるので是非とも伊勢神宮の神秘を体験してください。2020年の冬至は12月21日と言われています。ですから前後2ヶ月なので10月21日~2月21日あたりです。
宇治橋には16基の擬宝珠(ぎぼし)があり、入り口から2つ目の擬宝珠には「万度麻」(まんどぬさ)という御札が納められています。
万度麻という御札は「1万回お祓いを請けたのと同じ霊験がある」とされており、その擬宝珠を触ると「運気が上がる」「パワーがもらえる」また「旅の安全」や「再度伊勢神宮を参拝できる」といったご利益もあります。
五十鈴川で身も心も清める
神宮には手水舎もありますが、同じように五十鈴川でも清める事が出来ます。身も心も清めて正宮に向かいましょう。
日本の最高神『天照大御神』を祀る正宮
内宮の中心となる正宮。ここには日本の最高神であり皇室の御祖神でもある『天照大御神』(あまてらすおおみかみ)をご祭神としてお祀りしています。
階段を上がり鳥居をくぐった瞬間から温もりを感じられます。
ここでが外宮の正宮と同じで日々の感謝のみを伝えます。個人的な祈願は天照大御神の荒魂をお祀りしている別宮の荒祭宮(あらまつりのみや)でしましょう!
樹齢1000年のパワーツリー
荒祭宮に向かう途中に現れるのが巨大な神宮杉『パワーツリー』です。パワーツリーを求め参拝者が木に触れているので根元がツルツルとした光沢があります。
触れて樹木のパワーを注入しましょう!
踏むと災いが起こる『踏まぬ石』
荒祭宮に向かう最後の下りの階段に『踏まぬ石』があります。下から数えると14段目になります。
大勢人がいると普通に気付かずに踏んでしまいそうな石ですが、石の割れ目が「天」という字に見えることから、天から降ってきた石とも言われています。
踏むと災いが起こると言われている『踏まぬ石』必ず避けて通って下さい!
毎月1日・11日・21日は神馬お参りの日
毎月1日・11日・21日は神馬の朔日参りの日で7時40分から8時頃に神職と共に参道から正宮に参拝する神馬を見る事ができます。
一礼する神馬がすごく賢くて可愛いのが見どころです。
朔日参りの前日は参拝者が集まるもずっとお尻を向けて触れてほしくない素振りを見せていた神馬の草新号も…
朔日参り後は「頑張った姿を見て!」と言わんばかりにずっと参拝者のカメラに応えていました!
原点に戻って超シンプルな御朱印
現在ではカラフルな御朱印が流行っている中で『内宮之印』というスタンプと日付といった至ってシンプルな御朱印。逆に神宮だからできるシンプルさなのかもしれません。
外宮は『外宮之印』とスタンプされています。
伊勢神宮内宮 境内社
荒祭宮(別宮)
内宮の別宮荒祭宮(あらまつりのみや)のご祭神は天照大御神の荒御魂を祀っています。
内宮には10社の別宮があり、そのうちの第一に位してます。
※神様の穏やかな働きを「和御魂(にぎみたま)」に対して荒々しく格別に顕著な神威を表す御魂の働きを「荒御魂(あらみたま)」と言います。
正宮では感謝の気持ちのみのお参り。ここ荒祭宮では個人的な願い事を祈願してください。
風日祈宮(別宮)
風日祈宮は風雨を司る神様、級長津彦命(しなつひこのみこと)級長戸辺命(しなとべのみこと)の二柱をご祭神としてお祀りしています。
御稲御倉
荒祭宮に向かう途中に鎮座します「御稲御倉」(みしねのみくら)は内宮の所管社で、神宮神田から収穫した抜穂(ぬいぼ)の御稲が奉納され、祭典の大御饌(おおみけ)として神前にお供えされます。
ご祭神の御稲御倉神(みしねのみくらのかみ)は倉稲魂神(うかのみたまのかみ)とも言われています。
内宮の心臓部パワースポット「四至神」
内宮神域の境界の守り神とされています『四至神』(みやのめぐりのかみ)四至とは神域の四方を意味しています。
四至神は神宮の所管社にあたり、社殿をもたない石畳みの上に石神として神様をお祀りしています。
手をかざすことは神様に失礼にあたりますので、2礼2拍手1礼で神様に祈願し、内宮心臓部のパワースポットのご利益を授かってください。
伊勢神宮内宮にはおみくじがありません!
おみくじは政治において神様の御意志を占うためにくじ引きされていたことが起源となっているため、日本を守護している神宮では個人的な吉凶を占う事ははばかれるためと言われてます。
またもう一つの理由は伊勢神宮は大御神が鎮座される「神宮」なので参拝する自体が幸運な事だということです。
昔はお伊勢詣りをするにも時間や費用がかかり現代のように簡単に参拝ができる事ができなかった事からそのように言われているのでしょう。
伊勢神宮内宮のアクセス
- 神社名:皇大神宮(こうたいじんぐう)伊勢神宮内宮(いせじんぐうないくう)
- 住所:三重県伊勢市宇治館町1(Googleマップ)
- 駐車場:1時間無料・1~2時間500円・以降30分ごとに100円加算
- アクセス:近鉄電車・JR「伊勢市駅」近鉄「宇治山田駅」からバス20分
営業時間:
- 1月~4月5:00~18:00
- 5月~8月5:00~19:00
- 9月5:00~18:00
- 10月~12月5:00~17:00
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